第262回 限定的なお話 [CRPS]
今回はCRPSの患者以外の方の閲覧を控えさせて頂きたく思います。 なお鬱病に関しても記している部分があるので欝病の方の閲覧は問題ないものとします。 てな感じでゴー
CRPS(RSD)は交感神経性ジストロフィーと言われる通り「交感神経」が関与しているというわけです。
ところが、必ずしも「交感神経」が関与しているとは限らない場合があるのです。
「痛み」は主に三種類に分けられます。 その主な「現在」の治療法(薬も)も記しておきます。
(1) 内蔵の痛み 治療法:主に(非ステロイド抗炎症剤 NSAIDs 例:アスピリン、イブプロフェン)
(2) 骨の痛み 治療法:主に放射線治療
(3) 神経の痛み 治療法:主に交感神経ブロック
の三種類のどれかに必ずあてはまります。 しかしながら(3)の治療法である神経ブロックが必ずしも有効とは限りません。
ドラックチャレンジテストを受けた方で交感神経遮断薬フェントラミンが無効な場合神経ブロックも無効である可能性があります。
ここでついに本題に入りますが、 神経因性疼痛の場合世界的に有効とされている「薬」は三種類しかありません。
それは、 ノイロトロピン アミトリプチン(トリプタノール) ケタラール(ケタミン) です。
あれ? モルヒネはと思った方、モルヒネはドラックチャレンジテスト等で使用した人ならわかると思いますが鼻がつまったりした事を経験したことはないでしょうか? また便秘にもなりやすいことから血管を収縮させる大きな「副作用」があります。 なので今では癌性疼痛でもモルヒネではなくモルヒネより強力で副作用の少ない形に変えた(モルヒネの化学構造を変えたもの)ものを使用するのが主流です。
この中でケタラールは1963年に製造された「解離性麻酔薬」ですが医療界では「戦争」の時にしか現れませんでした。
そもそもRSDが一般的に知られるようになったのはベトナム戦争です。 要するに兵士が銃創を受けて外科的には治療が終わっているはずなのに、それよりも強い痛みを訴えてくる兵士が急増。
初めはほとんどのこの様な兵士は精神病棟送りでしたがあまりにも多いのでそれも出来なくなってきて医学的な研究が始まったという裏話もあります。
今でも「戦争」は起こっていますよね。 そう「イラク戦争」です。
この戦争犠牲者のなかにはRSDの患者は大変多く見られるとの事です。 (現代の戦争の戦略として兵士を殺すよりも負傷させたほうが効率的だというのが一般的会見)
そこでこのケタラールは大活躍しております。 ケタラールは本当に不思議な「薬」でして単にNMDA受容体拮抗薬と言う性質だけでなく、「痛み」を削れる、「鬱病」にも有効、PTSDにも有効とどうも不思議な薬効があるようです。 しかし最大の欠点は注射薬しかないので投与が難しいことでした。
そこで今回極秘!? に入手した情報では今年の10月の中旬までに神経因性疼痛治療薬として新薬が日本でも登場します。 形状は錠剤ではなく舌の裏に張るパッチ製剤のようです。 薬の化学的なものは不明ですがケタラールの改造系との話です。
多分、処方される時があると思うのでその時に感想等述べられたと少しですが期待しております。
と言うわけで今回は限定的な話でしたが
~ 未来はimagine! 現在のつづき ~
で、ガンバランスdeダンス
この記事に関しては、コメント控えますね。
by 新・タビネズミ (2007-09-23 05:24)
新・タビネズミさんnice!&コメント真にありがとう御座います。
さすが取材なれしていますね。
by ネオ・アッキー (2007-09-24 18:06)